生きているからluckyだ

宇宙に比べたらささいなことだよ。

メメントモリ

就職してから早くも3ヶ月半経とうとしている。わりかし上手くやってる方だと思うが医者って職業は特殊だなって改めて思った。医者が死亡診断書出さないと法的には死んだって認められないんだよ。怖いよな。

 

積極的に症例もらいにいってるのもあるし急性期病院だし月イチペースくらいで看取りやってる。てことは死にかけの人間を診て死んだらまた死にそうな人が入ってくるんだよ。最初はこれも経験、みたいな感じでやってたし死亡確認とかだいたい死にかけの人は何かしら管入ってるからそれ抜いてそこ縫って、みたいなことやってるときに心がざわついているのは自覚していたけど無視してた。思った以上に溜まってたんだろうな。今日急に色々あふれそうになってしまった。研修医にできることなんてたかが知れてるしブラックジャックでもあったように人間が人の生き死にを左右しようなんておこがましいんだよ、それは分かってるんだけど死を前にして思うのはただただ無力感。勉強と一緒で復習としてカルテずっと遡ったりもしてるけど見返してこのときこうしてたら、って考えたところで結果は誰にも分からないんだよ。でもどうしても考えてしまうしその時自分が気づかなかったから、とか責めてしまう。人は死ぬものだし別に医療ミスとかじゃないし、だけどまだ自分の中で折り合いがつけられてない。だいたい死亡確認のあと、遺族に“お世話になりました。よくしてくれてありがとうございました。”みたいなこと言われるんだけどそれが余計に辛くなる。何もできてないんだよ、こっちは。逆に研修医、働き出して3ヶ月とかでどんな患者も治せます!みたいにやってる人間いないしそもそもそんな医者はいないだろう。でもそんなことを言われるとバツが悪くて本当に自分が嫌になる。

 

あと最近急変して回復遅い人でようやく意識戻ったと思ったら“辛い、死にたい”って言われてこっちが死にたくなったよな笑。元々当直のとき俺が引いた人でそのまま入院なって急変して緊急オペ、みたいなときは名古屋から車すっ飛ばして帰って丸一日ICUついて様子見てたような患者が回復してまずそれ言われてけっこうショックだったなー笑。

 

そんなこんなが色々溜まってあふれた今日でした。こういうのが医者としての第一の壁みたいなやつなのかなー。自分の無力感エグいし存在価値の無さもエグい。誰でもいいから俺には存在価値があるって言ってくれ。